公開日:2026年9月24日

飲食の募集で最初に確かめられるのは、入れる曜日と時間帯です。人手が足りない時間に入れるかどうかで、採否が決まることも珍しくありません。経験や意欲の前に、この一点を読み取れる書類にしてください。
書き始める前に、募集要項の3か所を読みます
飲食の募集は、同じ「ホールスタッフ」でも中身が違います。書き始める前に、次の3か所を確かめてください。
| 読む場所 | 分かること | 書類に効くところ |
|---|---|---|
| 営業時間 | 朝・昼・夜のどこに人が要るか | 本人希望記入欄の時間帯 |
| 募集している職種 | ホール・キッチン・両方 | 希望と、書く経験の選び方 |
| 応募条件 | 年齢、経験の要否、勤務日数の下限 | そもそも応募できるか |
「週2日から」と書かれているのに週1日で希望を出すと、条件が合いません。下限を満たせないなら、応募先を変えるほうが早く決まります。
最初に見られるのは、入れる曜日と時間帯です
飲食店は、時間帯によって必要な人数が大きく変わります。昼の混雑、夕方から夜、週末、という山があり、そこに入れる人が求められています。
「週3日希望」とだけ書かれた履歴書では、その山に入れるのかが分かりません。曜日と時刻まで書いてください。ここが読み取れる書類は、それだけで先に進みます。書く欄と文の作り方はアルバイトの履歴書の書き方で解説しています。
書き方
「月・木・金の17時から22時まで、土日は10時から18時まで勤務可能です」のように、曜日ごとに時刻を分けて書きます。試験期間や繁忙期に入れない時期があるなら、それも添えてください。
繁忙期に入れるかどうか
飲食には、年末年始、大型連休、地域の行事といった山があります。この時期に入れるかどうかは、採否を分ける要素です。帰省の予定があるなら伏せずに書き、代わりに入れる時期を添えてください。
いつから働けるか
「即日勤務可能です」と書けるなら書いてください。研修の日程を組む都合があるので、開始できる日がはっきりしているほうが話が早く進みます。在学中や在職中で時期が動くなら、見込みの月を書いておきます。
入れない条件も書きます
終電の都合で22時までしか入れない、車がないので早朝は難しい、といった事情は先に伝えてください。伏せて入っても、シフトを組む段階で必ず表に出ます。
通勤の手段と時間
深夜まで働く店では、帰りの交通手段が問題になります。自転車で15分、電車で20分(終電は23時台)といった形で書いておくと、閉店まで入れるかどうかを店側が判断できます。徒歩で通える距離なら、それ自体が採用の材料になります。
ホールかキッチンか、希望を書きます
同じ店でも、任される内容がまったく違います。どちらでもよい場合は「どちらも可能です」と書いてください。希望を書かないと、店側は判断を保留します。
| 主な業務 | 書類で示すと効くもの | |
|---|---|---|
| ホール | 案内、注文、配膳、会計、片付け | 混雑時の対応、レジの経験、席数 |
| キッチン | 仕込み、調理、盛り付け、洗い場 | 調理の経験、扱った食材、資格 |
| どちらも | 店の規模によって兼務 | 両方の経験、切り替えた場面 |
洗い場や仕込みだけの募集
接客をしない募集もあります。人と話すのが得意でなくても応募できるので、募集要項に「洗い場」「仕込み」とあれば、そちらを選ぶ手もあります。この場合に書くのは、決まった時間に決まった作業を続けられること、体力があることです。
職歴欄には、業態と規模を添えます
「飲食店勤務」だけでは、どんな現場にいたかが伝わりません。括弧で業態を添えてください。居酒屋とカフェでは、忙しさの質も、求められる接客も違います。
| 業態 | 添えると伝わること |
|---|---|
| 個人経営の飲食店 | 幅広く任されていた可能性 |
| チェーンの飲食店 | 手順が決まった環境での経験 |
| 居酒屋・ダイニング | 夜間、酒類の提供、団体対応 |
| カフェ・喫茶 | ドリンクの提供、回転の速さ |
| ホテル・宴会 | 接遇、会議や宴会の運営 |
| 給食・社員食堂 | 大量調理、衛生管理、決まった時間 |
経験は、数字で書きます
「接客が得意です」は、読む側には確かめようがありません。数字で書けるものは数字にしてください。
席数、1日の来客数、ピーク時に担当していたテーブル数、レジの締め作業の有無、扱っていた品数。「40席のホールを2名で回していました」と書けば、経験の量がそのまま伝わります。
任されていた役割
新人への教え役、発注、シフトの作成、開店・閉店の作業を任されていたなら、書いてください。アルバイトであっても、任された範囲は経験です。
うまくいかなかった経験も材料になります
混雑で回らなくなった、注文を取り違えた、といった経験は、誰にでもあります。そのあと何を変えたかまで書ければ、失敗ではなく改善の話になります。「注文の伝え方を変えた」のように、具体的な手当てを一つ添えてください。
資格は、正式名称で書きます
| 資格 | 書き方 | 備考 |
|---|---|---|
| 調理師 | 調理師免許 取得 | 都道府県知事の免許 |
| 食品衛生責任者 | 食品衛生責任者 取得 | 講習の受講で取得。店舗に設置が必要 |
| 栄養士・管理栄養士 | 栄養士 取得 | 給食・社員食堂で強い |
| 防火管理者 | 甲種(乙種)防火管理者 取得 | 店舗の規模により必要 |
| 普通自動車運転免許 | 普通自動車第一種運転免許 取得 | 配達や仕入れがある店で |
調理の経験があっても資格がない場合は、無理に資格欄を埋める必要はありません。「なし」と書いて、経験のほうを職歴欄で示してください。
複数の店を経験しているとき
飲食は入れ替わりの多い業界で、店を移ること自体は珍しくありません。回数を気にして省くと、経験の年数が短く見えます。すべて書いたうえで、同じ職種を続けてきたことが分かるようにしてください。
短期のものをどこまで書くか
数日で終わった単発の仕事まで並べる必要はありません。数か月以上続いたものは書いてください。行が足りなければ、業務の説明のほうを削ります。
同じ会社で店舗が変わった場合
会社が同じなら、入社と退社は1回ずつです。店舗の異動は、その中で書き添えれば足ります。店舗ごとに入退社を書くと、転職したように読まれます。
未経験から応募するとき
飲食は、未経験から始められる募集が多い分野です。経験がないことを書き添える必要はありません。代わりに、続けられる材料を書いてください。
通いやすさ、入れる時間の多さ、体力を使う仕事を続けてきたこと、人と話すことが苦にならないこと。どれも、この仕事では実際に効く材料です。
志望動機は、その店を選んだ理由を入れます
「接客が好きだから」だけでは、どの店にも当てはまります。その店に行ったことがあるなら、そのときのことを書いてください。客として見たものは、応募先にとっていちばん具体的な材料です。動機が書けないときの考え方は履歴書の志望動機の書き方で解説しています。
書ける材料
利用したときの印象、扱っている料理、店の雰囲気、通いやすさ、働ける時間との相性。行ったことがないなら、その業態を選んだ理由を書いてください。
経験者が同じ業態へ移るとき
前の店と同じ業態に移るなら、「なぜ店を変えるのか」が必ず読まれます。通いやすさ、シフトの合いやすさ、扱っている料理への関心など、事実で答えてください。前の店の不満を並べると、次も同じ理由で辞めると受け取られます。
同業からの応募は、手順を知っているぶん即戦力として見られます。入ってすぐできることを一文で書いておくと、そこが評価されます。
長く続けたい意思
飲食の募集では、続くかどうかが強く見られます。「学業と両立しながら1年以上続けたい」「引っ越しの予定はありません」といった一文が、そのまま材料になります。
学生・高校生が応募するとき
年齢によって、働ける時間に法律上の制限があります。18歳未満は、22時から翌朝5時までの時間帯に働けません。深夜まで営業する店では、その時間より前に上がる形になります。
酒類を提供する店では、条例などにより18歳未満の接客が制限されている場合があります。応募の前に、募集要項の年齢の条件を確かめてください。
学校の許可
アルバイトに許可が必要な学校もあります。許可が下りていない状態で応募すると、採用が決まってから辞退することになります。先に確かめてください。高校生の書き方は高校生のアルバイトの履歴書で解説しています。
電話やメールで応募するとき
飲食の募集では、まず電話やメールで連絡してから履歴書を持参する形が多くあります。この最初の連絡も、選考の一部です。
電話をかける時間帯
開店直後と、昼と夜の混雑時は避けてください。14時から17時のあいだなら、手が空いていることが多い時間帯です。かける前に、名前と、見た募集の名前を手元に書いておくと落ち着いて話せます。
伝えること
氏名、見た募集の媒体、応募したい旨、この3つで足ります。面接の日時を提案されたら、その場で答えられるよう、入れない日を先に確認しておいてください。
履歴書を持参するとき
封筒に入れ、封はせずに持っていきます。表面の左下に「履歴書在中」だけを書き、宛名は書きません。その場で書くことになる場合に備えて、筆記具も持っていってください。
身だしなみと証明写真
飲食は、清潔感がそのまま評価につながる仕事です。写真では、髪が顔にかかっていないこと、表情が硬すぎないことを見てください。服装は襟のあるもので構いません。スーツでなければならない、ということはありません。服装の考え方は証明写真の服装で解説しています。
髪色・ピアス・ネイル
店ごとに基準が違います。募集要項に記載があればそれに従い、記載がなければ写真は落ち着いた状態で撮ってください。面接で確認すれば足ります。書類の段階で自己申告する必要はありません。
正社員として応募する場合
店長候補や社員での募集では、見られるものが変わります。売上、人数、原価、シフトの作成、採用や教育の経験といった、店を回す側の材料が求められます。
職務経歴書を用意し、担当した店舗の規模と、任されていた範囲を書いてください。数字が出せるなら、月商や客単価まで書けると具体性が出ます。守秘に触れる場合は、規模を幅で示せば足ります。職務経歴書の型は職務経歴書の書き方で解説しています。
よくある書き方の誤り
| 誤り | どう読まれるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 「週3日程度」だけ書く | 山の時間に入れるか分からない | 曜日と時刻を書く |
| 「飲食店勤務」とだけ書く | どんな現場か伝わらない | 業態と規模を添える |
| 本人希望記入欄が空欄 | 条件を判断できない | 入れる時間と、入れない条件を書く |
| 「接客が得意です」で終わる | 確かめようがない | 席数や来客数で書く |
| 掛け持ちを書かない | シフトが組めなくなる | 固定の曜日を書き添える |
| 写真が数年前のもの | 面接での印象と食い違う | 撮り直す |
Rirekisyで作る場合
Rirekisyの履歴書は、出力する段階で「写真あり」「写真なし」「バイト用」の3種類を切り替えられます。アルバイト・パートでの応募なら「バイト用」を選んでください。この様式には、就労を希望する曜日、希望時間帯、勤務開始可能日、週の希望勤務日数を書く欄が分かれて用意されているので、シフトの希望を漏れなく伝えられます。
正社員として応募する場合は「写真あり」を選びます。職歴欄は会社ごとに入社・退社の年月を組にして入力する形で、行はいくつでも足せます。店舗が変わっている場合も、順に並べていけます。
証明写真は、撮った写真をアップロードして縦4:横3で切り出せます。比率が固定されているので、枠に合わない写真になりません。入力の途中で画面を閉じても内容はその端末に残るので、家族と共用のパソコンを使っている場合は、終わったらデータ削除のボタンで消してください。
よくある質問
Q. シフトの希望は多めに書いたほうが受かりますか
入れない時間を入れると、あとで断ることになります。実際に入れる範囲を書いてください。
Q. 「土日どちらか」と書いてもよいですか
構いません。どちらの週もどちらか1日は入れる、という意味が伝わる書き方にしてください。
Q. 経験が3か月しかありません。書きますか
書いてください。同じ業態なら、短くても手順を知っていることが伝わります。
Q. 掛け持ちしていることは書くべきですか
入れる時間に関わるので書いてください。曜日が固定されているなら、その旨を添えます。
Q. 志望動機に「まかないがあるから」と書いてもよいですか
それだけでは弱く見えます。続けられる理由の一つとして書くなら、他の材料と一緒にしてください。
Q. 高校生ですが、22時以降も働けますか
18歳未満は22時から翌朝5時までは働けません。それより前の時間で希望を書いてください。
Q. 調理の経験はありますが、資格はありません
資格欄は「なし」で構いません。経験は職歴欄で示してください。
Q. ホールとキッチンのどちらか選べません
「どちらも可能です」と書いてください。両方に入れる人は、店にとって扱いやすい人材です。
Q. ピアスをしています。写真では外すべきですか
写真は落ち着いた状態で撮ってください。実際に働くときの基準は、面接で確認できます。
Q. 前の店を1か月で辞めました
職歴として書いてください。理由は「一身上の都合により退職」で足ります。