公開日:2026年9月24日 /最終更新日:2026年9月25日

在籍が短いと、職歴欄の2行をどう書くかで手が止まります。ただ、短いこと自体を隠す方法はありません。書くべきは、辞めた事情ではなく、次に何を続けるつもりかです。順を追って整理していきます。
第二新卒に決まった定義はありません
「学校を卒業してから3年以内」を目安にしている会社が多いものの、法律で決まった区分ではなく、募集ごとに範囲が違います。「卒業後3年以内」「社会人経験1〜3年」といった書き方で条件が示されるので、募集要項の記載を確かめてください。
なお、国の指針では、卒業後おおむね3年以内の人を新卒枠の応募対象とするよう企業に求めています。新卒枠で応募できる募集もあるということです。どちらの枠で出すのかによって、求められる書類が変わります。
新卒枠と中途枠では、書類が違います
| 新卒枠 | 中途枠 | |
|---|---|---|
| 提出書類 | 履歴書のみのことが多い | 履歴書+職務経歴書 |
| 見られるもの | これから伸びるかどうか | 今できることと、続くかどうか |
| 志望動機の軸 | その会社を選んだ理由 | 前職を経て、何を選び直したか |
書き始める前に、2つ決めておきます
第二新卒の応募は、書き方より先に決めることがあります。ここが決まっていないと、志望動機が最後まで固まりません。
職種を続けるのか、変えるのか
同じ職種で移るなら、短くても前職の経験が材料になります。職種を変えるなら、前職で得たもののうち、新しい職種でも使える部分を探す作業が要ります。接客から事務へ移るのであれば、扱ってきた金額や、1日の対応件数が持ち越せます。
いつまでに決めたいのか
在職中なのか離職後なのかで、書類に書く内容が変わります。離職後で期間が空いているなら、その間にしていたことを書く行が必要になります。在職中なら、連絡がつく時間帯と入社できる時期を書く欄が必要です。先に決めておくと、書き直しが減ります。
短い在籍でも、省略せずに書きます
3か月でも、1年でも、在籍していた事実は職歴です。書かずに出すと、経歴の詐称にあたります。雇用保険や年金の記録に残っているため、入社の手続きの段階でほぼ確実に分かります。
数か月の在籍
入社と退職の年月をそのまま書いてください。短さを目立たせないために年だけを書く、といった書き方はしないでください。他の行が「年月」で書かれている中で、その行だけ形式が違えば、かえって目が留まります。
複数社を短期間で経験している場合
2社以上を1年前後で辞めている場合も、すべて書きます。行が増えることを気にして省くと、記録との照合で必ず露見します。そのうえで、職務経歴書では会社ごとではなく職種ごとにまとめ直してください。同じ職種を続けているなら、通算の年数で書けます。
面接では「共通する辞めた理由」を聞かれます。会社ごとに別々の説明を用意するより、自分が仕事に何を求めているかを一つに定めるほうが、話に筋が通ります。
試用期間中に辞めた場合
試用期間であっても在籍しています。「入社」と「退職」の2行で、他と同じように書きます。試用期間中だったことを書き添える必要はありません。聞かれたら答えれば足ります。
内定を辞退した会社
入社していないので、職歴ではありません。書かないでください。内定の段階で辞退したことを書く欄は、履歴書にありません。
アルバイトを続けている場合
退職後に生活のためのアルバイトをしているなら、書いておくと空白の期間が埋まります。「アルバイトとして勤務」と分かる形で書いてください。正社員としての職歴と並べて書くときは、雇用の形を明記します。
退職理由は、履歴書では一行です
履歴書の職歴欄に書くのは、「一身上の都合により退職」で足ります。会社側の事情で辞めたのなら「会社都合により退職」です。理由の中身は、この欄に書くものではありません。書類と面接での扱いの違いは退職理由の書き方で解説しています。
詳しく書きたくなったときは
職歴欄に長い説明を書くと、その行だけが浮きます。説明したいことがあるなら、志望動機の中で、次に向かう話として書いてください。過去の説明ではなく、これからの話に変えるのが要点です。
言い換えて取り繕わない
「キャリアアップのため」といった言葉に置き換えても、面接では必ず掘り下げられます。そこで実際の事情と食い違えば、書類のほうが疑われます。事実を短く言えるように整理しておくほうが、結果として楽になります。
労働環境が理由だったとき
長時間の勤務や、求人の内容と実際が違ったことが理由なら、事実として簡潔に述べたうえで、非難の形にしないでください。読む側は、次の職場でも同じことを言われる可能性を見ています。「こういう働き方を続けたい」という形に置き換えると、同じ内容でも受け取り方が変わります。
志望動機に必要なのは「次は続く根拠」です
第二新卒の応募で最も気にされるのは、「また短期間で辞めないか」という一点です。志望動機は、ここに答える欄だと考えてください。書けない原因の切り分けは履歴書の志望動機の書き方で解説しています。
前職で得たものを、必ず1つ入れます
短くても、働いた事実はあります。研修で学んだこと、担当した業務、うまくいかなかった経験のどれかは残っているはずです。「何も身に付かなかった」と書くと、次も同じだと読まれます。
選び直した基準を書きます
前職を選んだときに見えていなかったものが、働いてみて見えたはずです。その差が、今回の会社を選んだ基準になります。「今度は業務の中身まで確かめたうえで応募している」と伝わる書き方にしてください。
未経験の職種に変えるとき
「やってみたい」だけでは、根拠になりません。その職種に近い作業を、前職やアルバイトで少しでもしていたなら、それを先に書いてください。まったく接点がない場合は、そのために始めた学習や取得中の資格を書きます。行動が伴っていれば、経験がなくても本気度は伝わります。
会社ごとに書き分けます
使い回した志望動機は、読めば分かります。事業の内容、扱っている商品、募集されている職種のいずれかに触れた一文を必ず入れてください。ここが空だと、条件だけで選んだ応募に見えます。
職務経歴書は、短くても作ります
中途枠での応募なら、在籍が半年でも用意します。「書くことがない」と省くと、選考の材料がないまま判断されます。1枚に収まって構いません。型の決め方は職務経歴書の書き方で解説しています。
書く材料の探し方
| 探す場所 | 書けること |
|---|---|
| 研修 | 期間、内容、修了した課程 |
| 配属後の担当 | 担当した業務、扱った件数や金額 |
| 使った道具 | 業務で使ったソフト、社内システム、機器 |
| 対応した相手 | 社内向けか社外向けか、1日あたりの件数 |
| 資格・講習 | 入社後に取得したもの、受講中のもの |
数字が出せるものは数字で書いてください。「電話対応」より「1日20件程度の電話対応」のほうが、任せられる量が伝わります。
職務要約は3行で足ります
経験が短いのですから、要約も短くて構いません。どこで、何を、どのくらいの期間やったかを書けば足ります。無理に厚く見せようとすると、中身の薄さが目立ちます。
自己PRは、学生時代に戻らないでください
短くても社会人として働いた期間があるなら、そこで見えたことを書くほうが強くなります。部活やアルバイトの話に戻すと、働いた期間がなかったことのように読まれます。
書く材料がどうしても足りない場合でも、学生時代の経験は、今の仕事の姿勢につながる形で使ってください。「続けた」「任された」といった経験を、応募先の業務に結び付けます。欄の役割は履歴書の自己PRの書き方で解説しています。
趣味・特技の欄
この欄がある様式なら、埋めておいてください。面接での会話の入り口になる欄で、空欄だと材料が一つ減ります。続けているものがあれば、続けている年数を添えると具体性が出ます。仕事に結び付ける必要はありません。
学歴欄は新卒のときと同じで構いません
新卒のときと同じく、最終学歴の1つ前の学校から書き起こし、卒業まで並べます。職歴が1行しかない状態でも、学歴を膨らませる必要はありません。行が余るなら、余ったままで問題ありません。行の数え方は学歴・職歴欄の書き方で解説しています。
大学院・留年・浪人
いずれも、そのまま年月で書けば伝わります。説明を書き添える必要はありません。気になるようであれば、面接で聞かれたときに答えられるよう整理しておいてください。
本人希望記入欄は、空欄にしないでください
書くことがないと感じても、「貴社の規定に従います」の一文は入れてください。空欄のまま出すと、書き忘れたのか、希望がないのかが分かりません。
希望を書いてよい場面
転居ができない、入社できる時期が決まっている、といった事情は書いてください。先に伝えたほうが、条件の行き違いで辞退することになりません。給与や休日の希望を細かく並べるのは避け、譲れないものだけにとどめます。
連絡がつく時間帯
在職中で日中に電話に出られないなら、「平日18時以降、またはメールでご連絡いただけますと幸いです」のように書いておきます。折り返しの手間を減らせます。
離職後の期間が空いているとき
退職から数か月であれば、とくに書き添えなくても不自然ではありません。半年を超えているなら、その間にしていたことを一行書いてください。資格の勉強、職業訓練、家庭の事情など、事実をそのまま書けば足ります。
「求職活動をしていました」でも構いません。空欄のまま出すより、はるかに読みやすくなります。
在職中に応募する場合
職歴欄の最後は「現在に至る」とし、その次の行に「以上」を入れます。本人希望記入欄に、連絡がつきやすい時間帯と、入社できる時期の見込みを書いてください。日中に電話が取れない事情は、先に伝えておくほうが行き違いになりません。
書類全体で、話を食い違わせないでください
履歴書・職務経歴書・面接での説明は、同じ一つの話でなければなりません。第二新卒の選考で落ちる理由として多いのは、経験の少なさより、説明の食い違いです。
| 食い違いが起きる場所 | そろえること |
|---|---|
| 在籍期間 | 履歴書と職務経歴書で年月を一致させる |
| 退職理由 | 書類の一行と、面接で話す内容の向きをそろえる |
| 志望動機 | 職務経歴書に書いた経験の中から根拠を取る |
| 自己PR | 前職の話で書いたなら、面接でも同じ材料を使う |
| 連絡先 | 履歴書とメールの署名で電話番号をそろえる |
提出する前に、2枚を並べて読み返してください。作った直後より、一晩置いてから読むほうが、食い違いに気づけます。
証明写真
入社時に撮ったものが残っていても、1年以上前のものであれば撮り直してください。服装はスーツが基本で、前職で着ていたものがあればそれで構いません。
Rirekisyで作る場合
Rirekisyでは、履歴書と職務経歴書を同じ画面で切り替えて作成できます。基本情報や学歴・職歴といった共通の項目は引き継がれるため、2枚目で同じ内容を打ち直す必要がありません。在籍が短い方ほど、書類の間で年月が食い違わないことが大事になります。
職務経歴書側では編年式と逆編年式を選べます。経歴が1社であれば、どちらを選んでも読み方は変わりません。職務要約と自己PRには「AIで作成」があり、入力済みの経歴をもとに下書きを作れますが、出てくるのは体裁を整えた下書きです。経験の中身と数字は、必ず自分のものに直してください。
履歴書側は厚生労働省の様式例に沿った帳票で出力され、学歴の入力には入学・卒業年度の自動計算があります。入力の途中で画面を閉じても内容はその端末に残るので、前職の在籍期間を調べに行って戻ってきても、続きから書けます。
よくある質問
Q. 在籍3か月の会社は書かなくてもよいですか
書いてください。雇用保険の記録に残っているため、入社手続きの段階で分かります。
Q. 試用期間中に辞めた場合も職歴になりますか
なります。在籍していた期間として、他の職歴と同じ形で書いてください。
Q. 退職理由を詳しく書いたほうが誠実に見えますか
履歴書の職歴欄では一行で足ります。詳しい話は面接で聞かれます。
Q. 新卒枠と中途枠、どちらで応募すべきですか
募集要項の条件に合うほうです。両方で募集している会社なら、社会人経験を評価してほしいなら中途枠が向きます。
Q. 職務経歴書に書くことが半ページしかありません
そのままで構いません。余白を埋めるために内容を膨らませると、面接で説明できなくなります。
Q. 前職の社名を出したくありません
職歴欄には正式名称で書いてください。伏せることはできません。
Q. 「一身上の都合」と書くと印象が悪いですか
悪くなりません。自己都合の退職を示す一般的な表現です。
Q. 卒業してから4年目です。第二新卒として応募できますか
募集要項の条件次第です。「社会人経験3年以内」といった書き方であれば、当てはまることがあります。
Q. アルバイト経験しかない期間が長いです
アルバイトも職歴として書けます。担当した業務は職務経歴書に書いてください。
Q. 短期間で辞めたことを、志望動機で謝るべきですか
謝る欄ではありません。次に続ける根拠を書いてください。